「頑張って働いているのに、給料が全然上がらない…」
「アメリカやヨーロッパでは給料がどんどん上がっているのに、なぜ日本は横ばい?」
こんな疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?
実際、日本の平均賃金は30年以上ほぼ横ばい。一方、アメリカやドイツではこの30年間で給料が1.5倍〜2倍に増えています。
なぜ日本だけ給料が上がらないのか? そして、どうすれば本当に賃金が上がるのか?
この記事では、日本の賃金が上がらない理由と、賃上げのために必要なことをわかりやすく解説します!
もくじ
日本の賃金が上がらない理由
まずは、なぜ日本の給料は上がらないのか? その原因を見ていきましょう。
① 企業がコスト削減を最優先してきた
バブル崩壊以降、日本企業は「賃上げ」より「コストカット」を優先してきました。
✅ リストラや非正規雇用の増加 → 人件費削減
✅ 昇給を抑える → 企業の利益を確保
✅ 利益は「賃金」ではなく「内部留保」に回す
📊 日本企業の内部留保(貯め込んだ利益)
1990年代:約100兆円
2020年代:500兆円以上(5倍以上に増加!)
企業はお金を持っているのに、なぜ給料に回さないのか?
それは、「人件費=コスト」という考えが根強いからです。
② デフレが長年続いた
デフレ(物価の下落)が続くと、企業の利益が増えない → 賃金も上がらない。
📉 デフレ時代の影響
- 「物価が下がるから、給料が低くても生活できる」という社会に
- 企業は「安い給料のままでOK」と考え、賃上げに消極的に
- 賃金が上がらないから、消費が伸びず、さらに経済が停滞
この悪循環が続いた結果、日本は「賃金が上がらない国」になってしまいました。
③ 労働生産性が低い
日本の労働生産性(働いた時間に対する成果)は、主要先進国の中で最下位レベル。
📊 OECD(経済協力開発機構)の労働生産性ランキング
✅ アメリカ:2位
✅ ドイツ:6位
✅ フランス:8位
❌ 日本:24位(主要先進国で最下位クラス)
📌 「長時間働く=偉い」という文化が根強く、効率的な働き方が進んでいないのが大きな問題です。
④ 非正規雇用の増加
企業は「正社員」より「非正規社員(派遣・契約社員)」を増やしてコストを削減しました。
📊 非正規雇用の割合
1990年代:約20%
2020年代:約40%(倍増!)
非正規雇用は正社員に比べて給料が低く、昇給もほぼなし。
そのため、国全体の平均賃金が上がりにくくなってしまいました。
賃金が上がるために必要な5つの要素
① 企業が「本気で賃上げ」すること
✅ 利益を「賃金」に還元する仕組みを作る
✅ 最低賃金の引き上げを進める
✅ 「人件費を削る」以外の経営戦略を企業が考える
② 労働生産性を向上させる
✅ 無駄な長時間労働を減らし、効率よく働く文化を作る
✅ DX(デジタル化)を進めて、仕事の生産性を上げる
生産性が向上すれば、企業の利益が増え、給料を上げやすくなる環境が整います。
③ 付加価値の高い産業を育てる
✅ 「安いモノを大量に作る」ビジネスから、「高付加価値の製品・サービス」にシフト
✅ アメリカのIT産業、ドイツの高級車産業のような強みを持つ分野を育成
企業が付加価値の高い製品・サービスを提供できれば、利益が増えて賃金も上げやすくなります。
④ 労働市場改革(転職しやすい環境を作る)
✅ 終身雇用を前提とした制度を見直し、「転職しやすい社会」にする
✅ 転職市場が活性化すれば、企業は賃上げしないと優秀な人材を確保できなくなる
アメリカやヨーロッパでは、**「転職=キャリアアップ」**が当たり前。
日本でも「転職で給料を上げる」流れを作ることが重要です。
⑤ 政府の政策改革
✅ 法人税の引き下げや、企業の賃上げを支援する政策を強化
✅ 企業が「人件費を削る」以外の方法で利益を出せる環境を作る
政府の動きが重要ですが、企業や労働者も意識を変える必要があります。
個人レベルで給料を上げるためにできること
① 転職を考える
✅ 「給料の上がる業界・企業」へ移るのが、最も確実な方法
✅ 特にIT・DX関連の職種は、高収入のチャンスが多い
② スキルアップをする
✅ 今後、高い給料が得られるスキル(プログラミング、データ分析など)を身につける
✅ 「自分の市場価値」を上げることが、給料アップの鍵
③ 副業・投資を活用する
✅ 給料がすぐに上がらなくても、副業や投資で収入を増やす方法を考える
おわりに:日本の賃金を上げるために、今できること
日本の賃金が上がらないのは、企業・政府・労働者のすべてに原因があります。
💡 「このままでは、日本は『安い国』として衰退してしまう。」
✅ 企業が変わる → 人件費を削る経営からの脱却
✅ 政府が動く → 賃上げを促す政策の強化
✅ 個人が行動する → 転職・スキルアップ・副業で収入を増やす
💡 給料を上げるには、待つのではなく、行動することが大切です!