就職した会社、あるいは転職した会社がブラック企業だと気づき、どのように対処すればいいのかわからなくなってしまっている人はたくさんいるでしょう。
では、ブラック企業というのは、一従業員ではどうすることもできず、ただ見て見ぬふりをするしかないのでしょうか。
ブラック企業を通報できる団体は存在しないのでしょうか。
この記事で詳しく見ていきましょう。
もくじ
ブラック企業の通報先って一体どこ?
結論から言ってしまうと、自分が働いている会社がブラック企業だった場合、見て見ぬふりをする必要はありません。
然るべき団体に通報すれば、しっかりと対処してもらうことができるのです。
では、然るべき団体とは一体どこなのでしょうか。
それは、ずばり「労働基準監督署」です。
労働準監督署というのは、会社が労働基準法をしっかりと守っているのかを監視している団体で、明らかに法律を無視している企業がある場合は、厳正な対処をしてくれるのです。
ブラック企業の通報を会社に知られないためには?
とはいえ、
「労働基準監督署に通報したことを、会社に知られたくない」
という人がほとんどでしょう。
そのような場合には、これから紹介する3つの方法で通報することをおすすめします。
労基に直接足を運んで伝える
まずは、労基に直接足を運んで伝えるという方法です。
労基というのは、日本全国に321あり、近くの労基に駆け込んで通報することで、会社にバレずに調査をしてもらうことができます。
もちろん、会社が労基の隣に位置しているという場合は、仕事仲間などにみられてしまう可能性があるのですが、ほとんどの確率で自分が労基に言っているという事実を知られることはありませんから、安心して足を運んでみてください。
また、直接足を運んで通報をする事で、すぐに動いてくれる可能性を高めることができます。
ただし、証拠がない場合は、調査に時間がかかってしまう可能性がありますので、労働基準違反を証明する書類やデータなどを持ち込むことをおすすめします。
労基にメールで通報する
続いては、労基にメールで問い合わせをするという方法です。
メールで通報することで、名前を伏せることができるため、会社にバレる可能性を下げることができるのです。
また、労基というのは、24時間メール受付をしています。
そのため、いつでも通報をする事ができます。
ただし、メールで通報をする場合、すぐに動いてくれないこともありますし、返信を貰えないことがほとんどです。
そのため、すぐに動いて欲しいという場合は、直接足を運んでみることをおすすめします。
労基に電話で通報する
次は、労基に電話で通報するというやり方です。
電話で通報をする事で、担当者により具体的な違反事項を説明することができるため、メールよりも優先して対応してくれる可能性が高まります。
ただし、こちらも直接訪問での通報に比べると、優先度が低くなってしまいますので、注意が必要です。
通報するべきブラック企業の特徴は?
この記事を見ている人の中には、
「うちもブラック企業に入るのかな」
と通報をためらってしまっている人もいるでしょう。
そこで、労基に通報するべきブラック企業の特徴について、詳しく見ていきます。
もし1つでも当てはまることがあれば、今すぐ上記の方法で通報をする事をおすすめします。
給料の未払い
まずは給料の未払いです。
これは、紛れもなくブラック企業の特徴になりますし、どんな理由があれ許されない事態です。
また、特に多いのが、残業代の未払いです。
適当な理由をつけてごまかされてしまったり、「払う」と言っていながらもいつまで経っても支払われなかったりという事も、意外と多く発生しているのです。
このような場合は、すぐに通報するようにしましょう。
休みがない
続いては、休みがないというケースです。
特にスタートアップやベンチャー企業に多いのですが、休みが全く取れない会社も意外と多く存在しています。
そのため、極端に休みがない会社で働いている場合は、自分の心と体を守るためにも、すぐに通報することをおすすめします。
給料が最低賃金より低い
更に、給料が最低賃金より低いという会社も一定数存在しています。
ただ、月給制の場合は最低賃金より低いのかどうかという事がわかりにくいです。
そのため、一旦自分の労働時間と給料を時給換算してみることをおすすめします。
そして、それが各市区町村の定める最低賃金よりも低い場合は、すぐに通報するようにしましょう。
保険未加入
会社というのは、従業員を保険に加入させなければならない義務があります。
具体的には、
・雇用保険
・社会保険
などです。
仮にこれらに入れてくれない会社で働いているのであれば、紛れもなくブラック企業ですので、すぐに通報してください。
まとめ
ブラック企業で働いている場合は、労働基準監督署に通報をすることがおすすめです。
労基へは匿名で通報することもできますし、基本的には通報者の名前を会社に伝えられることもありません。
また、労基へ通報していいのかどうか迷っている場合は、今回紹介したブラック企業の特徴が、自分の働いている会社に当てはまるかどうかを確認してみることをおすすめします。
もし1つでも当てはまったら、すぐに通報するようにしましょう。
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