「アットホームな雰囲気」「柔軟な働き方ができそう」…そんなイメージで、家族経営の会社に魅力を感じている人もいるかもしれません。でも、他人が家族で運営している会社に就職することには、予想以上のリスクが潜んでいます。
今回の記事では、特に家族経営の会社に就職しようとしている若手社員に向けて、「やめとけ」と言いたくなる理由を紹介し、そのリスクについて解説します。家族経営の会社は、必ずしもブラック企業とは限りませんが、知らず知らずのうちに働きづらい環境に陥ることが多いのも事実です。
もくじ
他人が家族経営の会社に就職するのが「やめとけ」な理由
1. 家族優先の文化に巻き込まれる
家族経営の会社では、社長や上司が家族で固まっていることが多いです。そのため、どんなに頑張っても「結局は家族が優先」という場面に直面することが頻繁にありますし、重要なポジションはほとんど家族が占めてしまうことが多いです。
あなたがどれだけ能力を発揮しても、「家族」という肩書きの前では不公平な扱いを受けやすいのです。特に、トラブルが起きたときは、家族同士でかばい合うこともあるため、非家族の社員が不利な立場に立たされることがよくあります。
2. 感情的な対応に振り回される
家族経営の会社では、業務の進行や会社の方針が感情的に左右されることが珍しくありません。家族同士だからこそ、時に感情的なやり取りがそのまま仕事に影響を及ぼすことも。例えば、家族間の揉め事がそのまま社内の決定に反映されたり、日常業務に悪影響を与えることがあります。
「今日は社長が機嫌が悪いから指示が変わった」「家族会議で決まったから、これをやることになった」といったケースも少なくありません。家族以外の社員はどうしても振り回されることになります。
3. ワークライフバランスが崩れやすい
家族経営の会社は家族の都合が優先されることが多く、社員はその犠牲になりがちです。例えば、家族は自分たちの都合で休暇を取りやすく、その間、他の社員がその穴を埋める形で働かざるを得なくなります。
また、急な予定変更や残業が頻発することもあり、外部の社員にとってはワークライフバランスが崩れやすい環境となることが多いです。
「家族が旅行に行っている間、自分たちは休日出勤」なんて理不尽な話が現実に起こることも。プライベートの時間を大切にしたいと思っているなら、家族経営の会社での勤務はよく考えるべきです。
4. 昇進や評価が不透明
家族経営の会社では、評価や昇進が家族の一存で決まることが少なくありません。外部の社員がどれだけ頑張っても、最終的には家族内での決定事項が優先されるため、努力が報われにくい環境にあります。
例えば、あなたが数年間にわたって成果を上げても、結局次期幹部は社長の息子や娘に決まってしまう。これでは、将来のキャリアに不安を感じるのも当然です。昇進のチャンスが限られている環境で働き続けることは、モチベーションの低下にもつながります。
5. ブラック企業化しやすい
家族経営の会社は、ブラック企業になりやすいとも言われています。その理由は、労働環境や会社のルールが曖昧で、家族の都合によって左右されやすいからです。長時間労働が当たり前、曖昧な業務指示や突然のルール変更などが日常的に起こりがちです。
「社長の気分で急に残業」「家族が出張中だから、自分たちがカバーする」など、理不尽な状況が続くことで、働き方がブラック化してしまうのです。これでは、長く働くことは心身ともに難しくなってしまいます。
家族経営の「やばい」エピソード
では、実際に家族経営の会社でどんな問題が起こりがちなのか、具体的なエピソードをいくつか紹介します。
例1: 急な業務指示の変更
ある家族経営の会社では、家族内の会話だけで業務方針が急に変更されることが頻発していました。「昨日まではこれを優先しろと言われていたのに、今日は違うことをやれと言われた」といったことが日常茶飯事。社員にとっては、何を信じて進めればいいのかわからない混乱した環境です。
例2: 家族優先の給与体系
「同じ仕事をしているのに、なぜかあの人だけ給料が高い…」そんな経験をした人も少なくありません。家族が経営する会社では、家族メンバーが給与や待遇面で優遇されることが多く、その他の社員にとっては不公平に感じることも多くなるでしょう。
例3: 家族の都合で社員が振り回される
ある会社では、家族が旅行に出かけるために急遽社員が休日出勤を強制されたというエピソードがあります。家族経営の会社では、家族のプライベートな都合が業務に直結し、外部の社員がその煽りを受けるケースが少なくありません。
「ブラック企業かも？」と思ったらチェックすべきポイント
家族経営の会社で働いていて、「これはブラック企業かもしれない」と感じた場合、以下のポイントを確認してみましょう。
- 家族の都合が業務に反映されている
家族が優先され、外部の社員がその都合に合わせて働かされる状況が続いていないか確認しましょう。 - 業務指示が感情的で曖昧
家族の感情や内輪の事情によって、業務指示やルールが曖昧で頻繁に変更されていないかチェックしましょう。 - 長時間労働が常態化
家族経営の会社では、家族のために社員が長時間労働を強いられることがよくあります。これが常態化している場合は、注意が必要です。 - 昇進や評価が不透明
家族優先の文化によって、外部社員の評価や昇進が不透明になっていないか確認することも重要です。
家族経営の会社に入ってしまった場合の対策
もし家族経営の会社に既に入っていて、リスクを感じている場合、以下の対策を検討してみてください。
- 期待値を調整する
家族経営の会社で働く場合、自分のキャリアに過度な期待を持たないようにしましょう。昇進や待遇の面で不公平があることを理解しつつ、目標を再設定することが大切です。 - キャリアの見直し
現在の職場でのキャリアが思い通りに進まないと感じたら、他のキャリアパスも検討しましょう。転職を考えるのも一つの手です。 - 信頼できる同僚や外部のサポートを得る
社内で信頼できる同僚と情報を共有する、あるいは外部の転職エージェントやキャリアアドバイザーに相談することも大切です。
結論
他人が経営する家族経営の会社に就職することは、魅力的に感じる部分があるかもしれませんが、リスクも多く潜んでいます。特に、家族優先の文化や不透明な評価制度、感情的な経営方針によって、あなたのキャリアや働き方が大きく左右される可能性があります。
もし「これはやばい」と感じたら、早めに行動し、自分のキャリアとワークライフバランスを守るための対策を講じましょう。
