ブラック企業に勤めていると「他のブラック企業がどんな状況なのか」「他の人はどのように働いているのか」気になりませんか?
この記事では、私「かもたす」がブラック企業で働き始め、辞めるまでの経歴と、その企業の実態について語りたいと思います。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
もくじ
かもたすの経歴
まず、私の経歴を簡単に紹介します。
- 専門学校卒業
- ブラック企業に就職
- 精神的に追い詰められ退職
- ホワイト企業に転職
- 転職後に安定した生活を送り、結婚
現在は子供はいませんが、妻と二人で幸せな日々を過ごしています。
ブラック企業との出会い
専門学校を卒業後、私は地元のシステム会社に就職しましたが、残念ながらその会社はブラック企業でした。入社のきっかけは県が主催する企業説明会で、そこでは1対1での説明が行われており、会場には会長自らが来場していました。
会長の話には不思議な説得力があり、どうやら私を気に入ったようで、その場で内定をもらったのです。
「お前うちに来い」という一言で内定を得た瞬間心の中で大喜びしましたが、数年後に「こいつなら弱そうだから辞めないと思ったから雇ったわ」と言われたことは秘密です(笑)。
就職氷河期の初期だったこともあり、これを逃すともう就職できないかもしれないという恐怖心もありました。そんな状況で、私は喜んでその「餌」に飛びついてしまったのです。
ブラック企業だとは知らずに…。
ブラック企業の実態—地獄の一族経営
では、私が勤めていたブラック企業の実態についてお話ししましょう。思い出すのも辛いんcですが、どんなブラックだったのかをお伝えします。
この会社は絵に描いたような一族経営でした。会長の言葉が絶対で、昨日言ったことが今日変わるのは当たり前。最初に指示されたことをやったにもかかわらず、「そうじゃない、違うだろ、遅い、そんなこともできないのか」と怒鳴られる日々でした。失敗したときは、「どうせお前が〇〇したからこうなったんだろう」と責任を押し付けられ、自分の非は絶対に認めません。
社長である会長の息子も父親に逆らえず、ただ従うだけの存在でした。従業員が有給や給与、残業手当について正当な要求をすると、返ってくるのはパワハラ的な発言や恫喝ばかり。女性職員が泣かされる光景も珍しくなく、泣かせたことを誇らしげに語る会長の姿には呆れるばかりでした。
残業・給与・休み—絶望の労働環境
私が働いていたブラック企業では、土日は一応休みでしたが、祝日は仕事でした。毎日、日付が変わるまで働くのが常で、月に平均120時間もの残業を強いられていました。にもかかわらず残業手当は一切支払われないため、当初の手取りはわずか12万円。基本給が10万円で、そこにいくらかの手当が加わるだけです。
有給休暇なんて存在せず、勇気を出して「有給って無いんですか?」と聞いたところ、「今まで有給なんかあげたことないし、そんな制度自体無い」と言われる始末。さらに、会社の収益が減少したことにより毎月の給与が10%カットされ、元々少なかったボーナスもゼロに。
それでも10年以上働いたので少しずつは上がりましたが、34歳で年収は額面でわずか240万円。手取りで16万です。
そんな給料でしたが、辞める直前なんかは家に帰ってからもAM2時過ぎまで仕事をしなければならなくなっていました。
このような状況に耐え続けた結果眠ることができなくなり、私は精神的に限界を迎え、ついに辞めることを決意したのです。
退職後の求職活動で気づいたスキル不足
退職後、私はすぐに求職活動を始めました。しかしそこで直面したのは「自分には使えるスキルが全く無い」という現実でした。ブラック企業では浅く広く業務をこなさなければならなかったため、特定のスキルが身につかず、他の企業では通用しない「器用貧乏」になってしまっていたのです。
何社も応募しやっと面接まで漕ぎ着けても、結果は不採用ばかり。自分は何の役にも立たない人間だと自己嫌悪に陥りながらも、何とか希望を捨てずに求職活動を続けました。
そんな日々を繰り返す中、やっとのことで再就職することができたのです。
再就職先はまさに「ホワイト」企業
再就職先の会社は、私がこれまで経験したブラック企業とは全く異なる「ホワイト企業」でした。ここでは定時退社が基本で、残業手当もしっかりと支給されます。
有給休暇も自由に取ることができ、上司や同僚たちは親切で、わからないことがあれば丁寧に教えてくれる環境。こんなにも働きやすい会社が存在するのか、実は裏があるんじゃないかと、当初は信じられませんでした。
ブラック企業の洗脳から解放
ホワイト企業で働くようになってからもしばらくの間、その新しい環境に戸惑いを感じていて、定時で帰ることに罪悪感を覚え、残業手当を受け取ることにも、なぜか申し訳ない気持ちが湧いてきてしまうのです。有給を取ることさえ、何か悪いことをしているかのような錯覚に陥ったりしました。
これらの感覚はブラック企業で長年働いた結果、私が奴隷のように洗脳されていた証拠でしょう。この洗脳が解けるまでには数年を要しましたが、今ではほぼなくなりました。とはいえ、まだ完全に抜け切れてはいない部分もあり、ブラック企業の洗脳の恐ろしさを今も感じることがあります。
このブログを立ち上げた理由
最後に、なぜ私がこのブログを立ち上げたのかについてお話しします。
今、私がこうして平穏な生活を送れているのは、あの時ブラック企業を辞めるという決断ができたからです。もしも辞めずにあの会社に留まり続けていたら、今の私はいなかったかもしれません。
同じようにブラック企業で苦しんでいる方々に、私の経験を通じて何かしらの勇気を提供できればと思い、このブログを始めました。ブラック企業からの転職や退職、副業や独立、お金に関する知識、そしてブラック思考からの脱出に役立つ情報を提供することで、少しでも多くの方がブラック企業から抜け出すきっかけをつかめるよう願っています。