※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用しています

ブラック企業

長時間残業を認める36協定とブラック企業の定義を考える

2021-10-21

画像

ブラック企業が未だに横行している現代の日本、そんな中ブラック企業に就職してしまい、残業代も貰えず今まさに人生を棒に振っているなと感じている人は沢山いると思います。

 

しかし同じ企業に努めていても、Aさんからするとブラック企業ではないのに、Bさんはブラック企業と感じているなど、ブラック企業の定義は曖昧で人それぞれなところがあるんです。

 

そこで今回は再度、何を持ってブラック企業と言うのか?ブラック企業の定義とは?を労働基準法の「36(サブロク)協定」を踏まえて私なりの考えを書いてみました。

 

 

スポンサーリンク

ブラック企業の定義とは

以前、ブラック企業の定義はあるのか?ということに関しての記事で

 

結論から言ってしまうと、ブラック企業に明確な定義はありません

ただし、一般的には、

  • 休みが少なすぎる
  • 給料が安すぎる
  • 残業代を支払わない
  • ハラスメントが横行している

というような状態の企業を、ブラック企業と言うことが多いです。

ブラック企業の定義はあるのか?就活や転職で注目すべき8つのポイント

 

と書きました。

 

 

その上で私が思うブラック企業の定義は、

 

「法律を守らない」

 

これ一択だと思います。

 

上記記事で挙げている、

  • 休みが少なすぎる
  • 給料が安すぎる
  • 残業代を支払わない

これは全て労働基準法に違反している、もしくは違反している可能性が高いです。

 

  • ハラスメントが横行している

これに関してはセクハラはもちろん、パワハラで暴力を振るったり、「バカ」「死ね」「お前なんかいらない」など暴言を言う人が普通に存在できている時点でブラック企業です。

 

ではこの4つの中から今回は「残業代を支払わない」を例に挙げてみます。

 

 

残業代を支払わない場合の注目点

では残業代を支払わない場合を例に、注目すべき点を挙げてみます。

 

例えば、

ある月に残業(休日出勤含む)を99時間行ったが、残業及び休日出勤手当が全く出ない。

または〇〇時間分しか出ない、割増賃金の率がおかしい。

などです。

 

 

「法律を守っていないからブラック企業」という私の考えからすると、企業と労働者側が「36(サブロク)協定」を正式に締結し法律に沿っており、ある月に99時間残業してもきっちりと時間外手当を出してくれれば、ブラックではないと言えます。

 

だからといってホワイト企業というわけでもありませんのでご注意を。

 

36(サブロク)協定とは

36協定とは労働基準法36条に定めた「時間外・休日労働に関する協定届」のことで、法定労働時間(1日8時間、1週間で40時間)を超えて労働者を働かせる場合、労働者(労働組合)と書面で協定を締結し所轄の労働基準監督署に届け出る必要があるものです。

 

簡単に言うと「企業が労働者を1日8時間、1週間で40時間を超えて働かせる場合は、労働者に許可を得る必要があり、更にそれを役所に届け出ないと法律違反ですよ」ということです。

 

 

【労働基準法第36条より引用】

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。

 

長時間の残業が常態化している場合の注意点

また残業・休日出勤手当が全部出たとしても、長時間の残業が常態化している場合はブラック企業と言える可能性があります。

 

なぜなら36協定を結んだとしても、年間の最大残業時間数は決まっているからです。

 

以下、厚生労働省HPより引用

時間外労働の上限規制とは
残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、
臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。

施行 大企業:2019年4月〜/中小企業:2020年4月〜

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、
以下を超えることはできません。

年720時間以内
複数月平均80時間以内(休日労働を含む)
「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」
「5か月平均」「6か月平均」
月100時間未満(休日労働を含む)

※上記に違反した場合には、罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科されるおそれがあります。

 

業種によっては短期的にどうしても長時間の残業が発生することはありえるでしょう。

大丈夫な例としては、

繁忙期があるためどうしても毎年2〜3ヵ月は長時間の残業をする期間が発生するが、それ以外はほぼ残業は無く、36協定を締結した上でその上限を超えていない

 

こちらならいいのですが、

36協定を締結していたとしても、上記の「時間外労働の上限規制」にあるように

  • 年720時間を超える
  • 2ヶ月〜6ヶ月のいずれかの平均が80時間を超える
  • 休日労働を含む月の時間外労働が100時間未満

 

のいずれか1つでも当てはまっている場合は注意です。

 

この場合はブラック企業と言えるでしょう。

 

 

まとめ

・企業は36協定を労働者側と締結すれば、法定労働時間(1日8時間、1週間で40時間)を超えて働かせることは可能である。

・36協定を締結したからと言って無制限に働かせることはできない。

・36協定を締結した場合の上限は

  1. 年720時間以内
  2. 複数月(2ヶ月〜6ヶ月)の平均が80時間以内(休日労働を含む)
  3. 月100時間未満(休日労働を含む)

であること。

 

この時間外労働時間を守れていないということは法律を違反している可能性が高いということになるので、ブラック企業と認定してよいと思います。

 

あなたの働いている企業は大丈夫ですか?

 

 

どうやってブラック企業に就職してしまったのか話そうと思う

ブラック企業の社長が「経営者目線を持て」と言う理由と真意

ブラック企業の割合って一体どれくらい?見極め方教えます

ブラック企業がなくならない理由を考えたら結論が出た!

 

スポンサーリンク

プロフィール

プロフィール

このサイトを運営しているかもたすです。

新卒でブラック企業に就職してしまい人生の大事な時間を搾取されました。

そんな経験から、ブラック企業で苦しんでいる方に早く抜け出してもらいたい、少しでもその手助けになれば、と思いこのブログを始めました。

ブラックで働き始めた当時はまだ「ブラック企業」なんて言葉も無く、「これが社会なんだ」「辞めたら次がない、頑張らないと」と自分に言い聞かせ10年以上働きボロボロになりましたが、今は時代が違います。
働き方改革も始まり副業も国が推奨してくれている、今はもうブラック企業で我慢して働く必要はありません。

このブログを読んだ方がブラック企業を辞めようとなる勇気やキッカケになれば嬉しいです。

-ブラック企業

© 2024 かもたすブログ