もくじ
「2,000万円しかない」と思うか、「まだ2,000万円ある」と思うか
50歳で資産が2,000万円ある。
この数字を見て、「足りない」と感じた方も多いかもしれません。
完全FIRE(=働かずに資産運用だけで生活)を目指すには、確かに少ないと言えるかもしれません。
ですが、「サイドFIRE」なら、この金額でも現実的な選択肢になり得ます。
この記事では、2,000万円の資産を活かして、65歳までの15年間をどう乗り切るかを一緒に考えていきます。
完全FIREは厳しい。でもサイドFIREなら見えてくる
仮に月15万円で生活する場合、年間で必要な生活費は大体180万円と言われます。
65歳までの15年間で、合計2,700万円が必要になります。
つまり、今の資産2,000万円では資産だけでは不足してしまいます。
しかし、考え方を変えればどうでしょう。
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毎月5万円は資産運用の収益でまかない
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残りの10万円は、週2〜3日の軽い労働で確保する
これがサイドFIREの発想です。
“フルタイムで働かずにすむ自由”を得ながらも、生活の一部を自力で支えるライフスタイル。
サイドFIREは「完全FIREが難しい人」にとっての現実的な選択肢です。
運用シミュレーション:2,000万円で月5万円は可能か?
仮に2,000万円を「年利3%」で運用した場合、
年間の収益は約60万円。つまり、月5万円のペースです。
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再投資しない前提で計算すれば、運用益だけで月5万円の収入
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これに軽い労働(パート、副業など)を合わせて生活を構成する
【例:年収モデル】
収入項目 | 年間金額 | 月額換算 |
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運用益(3%) | 60万円 | 約5万円 |
労働収入 | 120万円 | 約10万円 |
合計 | 180万円 | 約15万円(生活費カバー) |
このように、**2,000万円の資産を使って“足りない分だけ働く”**という形なら、十分に成立します。
サイドFIREで選ばれる働き方とは?
サイドFIREに向いている働き方は、以下のような柔軟でストレスの少ない仕事です。
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週2〜3日のパート勤務(例:接客、事務補助、軽作業など)
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在宅の副業(ライティング、デザイン、データ入力など)
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フリーランスで得意分野を活かす(教室運営、オンライン講座など)
重要なのは、「生活費すべてを稼がないこと」。
だからこそ、自分のペースで無理なく続けられる仕事を選ぶことができます。
さらに、働くことで社会とのつながりを持ち続けられるというメリットもあります。
「年金までの15年」をどう乗り切るかが勝負
50歳から65歳までの15年間。ここをどう設計するかが、人生後半戦のカギを握ります。
▷ 収入の設計
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運用益+軽労働で毎月の生活費を確保
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年間収支がマイナスにならないよう、必要最低限の支出に抑える
▷ 支出の見直し
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家賃、保険、通信費など固定費を徹底的に見直す
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地方移住やリモートワーク活用で生活コストを下げる
▷ 健康を維持する
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医療費・介護費の増加リスクを考えると、「健康」も資産の一部
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ストレスを減らし、自分のペースで働くことは、心身の安定にもつながる
まとめ|2,000万円は「自由への準備資金」
50歳で2,000万円という資産は、完全FIREには届かなくても、サイドFIREを目指すには十分なスタート地点です。
「全く働かない自由」ではなく、
「働きすぎなくていい自由」を得ること。
この考え方こそ、現実的で前向きなFIREの形かもしれません。
残り15年をどう生きるか。
それは、今ある資産と向き合いながら、「自分のペースで生きる」人生を選ぶことから始まります。