もくじ
「SQってよく聞くけど、そもそも一体何のこと?」
株式投資の情報を集めていると、「SQ(エスキュー)」という言葉をよく目にしませんか?
特に「メジャーSQ」という言葉は、ニュースや証券会社のレポートでたびたび登場します。でも、初心者にとっては「何がそんなに特別なの?」と疑問に感じるところですよね。
実はこのメジャーSQは、株価が大きく動くきっかけになる特別な日なんです。
この記事では、株を始めたばかりの方でも理解できるように、メジャーSQの仕組みと注意点をやさしい言葉で解説します。
SQ(Special Quotation)とは?
まず、基本の「SQ」から説明します。
SQは「特別清算指数」の略
SQとは、「Special Quotation(特別清算指数)」の略です。
「何の清算?」と思うかもしれませんが、これは先物取引やオプション取引の最終決済価格を決めるための指数です。
取引には「いつまでに清算するか(決済するか)」が決まっていて、その最終日の朝に「この価格で決済するよ」と基準が決まるのがSQです。
毎月第二金曜日に算出
SQは毎月第二金曜日に決まります。この日を「SQ日」と呼びます。
ただし、毎月のSQと、年に4回だけの「メジャーSQ」は規模や影響が大きく異なるんです。
メジャーSQとは何が特別なのか?
では、話題になりやすい「メジャーSQ」は何が違うのでしょう?
メジャーSQは「3・6・9・12月」に発生
先物取引やオプション取引は、決済タイミングがいくつかあります。
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先物取引:3・6・9・12月に決済期限が集中
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オプション取引:毎月決済期限が来る
この両方が重なるのが3・6・9・12月の第二金曜日。これを「メジャーSQ(Major SQ)」と呼びます。
取引量が一気に増える
先物とオプションが同時に最終決済を迎えるので、大口の投資家や機関投資家がポジションを一斉に手仕舞いすることになります。
そのため、普段の月次SQよりも取引量が桁違いに多くなるのです。
小型のSQ(月次SQ)よりも影響が大きい
メジャーSQは、投資家にとって**「株式市場の大掃除」**のようなイベントです。
ポジション整理が一気に進むため、株価も一方向に動きやすく、値動きが荒くなることが特徴です。
なぜメジャーSQで株価が動くのか?
「なんでそんなに影響が大きいの?」と疑問に思うかもしれません。
ポイントは大口の投資家と先物・オプション取引の決済にあります。
大口投資家がポジションを調整する
年金基金やヘッジファンドのような大きな資金を動かす投資家は、先物やオプションを使ってリスクヘッジや戦略的なポジションを持っています。
SQのタイミングでは、これらを現物株の売買で調整する必要があるため、売買が急増します。
大量の売買で株価が乱高下
例えば、決済価格を有利にするために大量の買いや売りを仕掛ける動きもあります。
結果として、一時的に株価が大きく動くのです。
建玉(未決済契約)の手仕舞い
「建玉(たてぎょく)」とは、まだ決済していない契約のこと。
SQではこの建玉を一斉に清算するため、株価に方向感が出やすくなるのです。
メジャーSQの注意点
メジャーSQには初心者が気をつけたいポイントもたくさんあります。
1. 短期投資家・デイトレーダーにとって重要なタイミング
短期売買をしている人にとって、メジャーSQは一番ボラティリティ(値動きの大きさ)が出やすい日。
値幅を取るチャンスもありますが、損失も膨らみやすいので注意が必要です。
2. 価格が一方向に動きやすい
「一方向に株価が大きく動くときは危険」
これは初心者が最初に覚えておきたいポイントです。
特にメジャーSQ当日の寄り付き(朝の最初の値)は、決済の注文が集中するため予想以上の動きになります。
3. 初心者は無理に取引を増やさない
「チャンスだ!」と思って無理にポジションを取ると、振り回されて大きな損失につながることも。
まずは値動きを観察して仕組みを理解することをおすすめします。
4. 長期投資には影響が限定的
数日で上下する株価は、長期投資家にとってそこまで大きな問題ではありません。
むしろ短期的な下落は買い増しの好機になることもあります。
まとめと初心者へのアドバイス
ここまでを振り返ってみましょう。
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メジャーSQは「先物とオプションの決済が重なる特別な日」
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3・6・9・12月の第二金曜日に発生
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取引量が大きく、株価が乱高下しやすい
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短期投資家は特に注意が必要
初心者の方は、「株の大掃除の日」と覚えておくと分かりやすいです。
最初から無理にトレードするよりも、どんな動きをするか観察するだけでも大きな学びになります。
メジャーSQは株式市場の特徴的なイベント。仕組みを理解しておけば、慌てず冷静に行動できるようになりますよ。