株式投資に興味を持っている人の中には、
「先物って何?」
と思っている人もいるでしょう。
そこでこの記事では、株式先物の仕組みやメリット、デメリットについて詳しく解説していきます。
今回紹介することを頭に入れておけば、株式投資の全体的な仕組みについて理解した上で、投資を始めていくことができるようになるでしょう。
先物取引って一体何?
株式先物というのは、現時点ではなく、未来に焦点を当てて行う投資方法です。
具体的には、現段階で取引する量を決めて、取り決めた期日が来た段階で売買を行っていきます。
そして、現段階の価格と、将来の価格の差額で利益を上げていくのです。
有名な株式先物の種類は?
では、有名な株式先物の種類とは一体何なのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
日経225先物
まずは日経225先物という商品です。
これは、名前を見てもイメージができるかと思いますが、日経平均株価の先物取引です。
つまり、未来の日経平均株価を、今の時点での価格で売買できるという事です。
ただし、日経225先物取引をする場合、最低取引単位に注意する必要があります。
というのも、この方法で投資をする場合、その時の日経平均株価×1000が最低取引単位となるのです。
例えば、株価が20,000円だった場合、1000倍に当たる2000万円が必要になります。
そのため、投資初心者が安易に手を出すことは難しくなります。
ただし、日経225miniという投資方法もあり、これは日経平均株価の100倍の価格で取引ができるため、現実味があると言えます。
TOPIX先物
続いては、TOPIX先物取引です。
これは、東証一部上場企業の全銘柄が対象になり、東証株価指数に対して投資を行う方法になります。
この先物取引を行うことで、東証一部に上場している企業の株に分散投資ができることになりますので、リスクヘッジに繋がると考えることができます。
ただし、TOPIXの最低取引量というのは、現在の価格の1万倍となります。
とはいえ、先程と同じようにTOPIXminiという投資方法も存在しますので、初心者はこのminiから始めてみることをおすすめします。
東証マザーズ指数先物
そして、東証マザーズ指数先物取引という方法も存在します。
これは、マザーズへ上場している全銘柄を対象としていて、比較的今後の成長が見込める企業の企業に投資をしていくことができます。
先程のTOPIXとは違う動き方をしますので、TOPIXの先物取引をしながら、リスクヘッジ目的でマザーズの先物取引を行う人もいます。
株式先物のメリットって何?
では、そんな株式先物のメリットとは一体何なのでしょうか。
売りで入ることができる
まずは、売りから入れるという事です。
現物の取引の場合は、「買い」でしか入ることができません。
つまり、値上がり益を狙う事しかできないという事です。
しかし、先物取引の場合は、「売り」で入ることができますので、仮に株価が値下がりしたとしても利益を獲得することができるのです。
レバレッジをかけられる
そして、先物取引をする場合は、レバレッジをかけて取引をすることができます。
現物投資をする場合は、持っている資金までの取引しか行うことができませんが、先物の場合は最大で10倍のレバレッジをかけて取引をすることができるのです。
例えば、資金が50万円しかなかった場合でも、最大レバレッジを活用することで、500万円までの取引が可能になるという事です。
株式先物のデメリットは?
ただし、株式先物にはいくつかのデメリットも存在します。
中長期投資には向いていない
まずは、中長期投資には向いていないということです。
現物株に投資をする場合、自分が満足するまでその株式を保有することができます。
しかし、先物取引をする場合は、あらかじめ決まっている期日に売却をしなければならないため、比較的短期間での投資に向いていると言えます。
損失が大きくなる可能性がある
先物取引というのは、基本的にレバレッジをかけて取引をする形になります。
そのため、仮にまとまった資金が用意できなくても、大きな利益を獲得できる可能性があります。
一方で、資金以上の損失が出てしまう可能性もあるのです。
現物株の場合は、自分が持っている資金以上の損失が出ることはありません。
つまり、どれだけ損をしても資金が「0」になるだけなのです。
しかし、先物取引の場合は、「マイナス」になってしまう事も考えられますので、初心者は慎重に投資への参加を決定していくことをおすすめします。
まとめ
先物取引というのは、将来の価格にフォーカスした投資方法です。
先物取引をすることで、レバレッジをかけた取引が可能になり、株を「売り」から始めることが可能になります。
そのため、株価が上がっても下がっても利益を獲得できる可能性があるのです。
また、レバレッジをかけて取引をすることができますので、少額資金しか用意できない場合でも大きな利益を狙っていくことができます。
ただし、現物株以上の損失を出してしまう可能性や、資金がマイナスになってしまう可能性も否めませんので、先物に挑戦したいと思っている人は、慎重に情報収集を行い、リスクヘッジを徹底した上で挑戦することをおすすめします。